アイマラ語のテレビドラマ

研究者Fさんの好意で、めったに取材できない場所に行くことができた。アイマラ語のテレビドラマの撮影現場だ。私は短期滞在の部外者であり、言葉もできず、民族の様々な問題もある。何とか取材を許可されたが、動画の撮影は不可、写真のみをアップした。
この作品、おそらくアイマラ語の長編連続ドラマではボリビア初。もともとは連続ラジオドラマでヒットした作品だそうだ。ボリビアの僻地の農村では、ラジオが重要なメディアで、高齢者は、自分たち先住民の言語しか話さない人もいる。アイマラの人々の間では、このドラマを知らない人がいない位らしい。
制作しているのは、アイマラ語のラジオ放送局のスタッフ達。全30話を、自分たちの手で映像化しようと2年がかり、今年中に撮影を終え、それから編集、録音を経て来年の放送を目指している。
内容は、貧しい農村の青年が、比較的裕福な家の女性と結ばれるが、紆余曲折、都会での苦労等々もあり、、、という話。伝統文化や行事、アイマラ語の正確な表現を映像化することを重視、現場では正確な言い回しなどを、脚本家も立ち会いながら議論しつつ撮影を進めていた。
私が立ち会ったのは、エルアルト市から車で1時間弱の農村での撮影。きつい日差し、雄大な風景のなかに、カラフルな伝統衣装をまとった役者が立つだけで、素晴らしい画になる。完成が楽しみだ。